競艇のフライングって何?罰則や予想時に役立つポイントまで徹底解説

競艇のフライングって何?罰則や予想時に役立つポイントまで徹底解説

写真元:https://www.boatrace.jp/owpc/pc/extra/enjoy/guide/jiten/28/y_239.html

競艇におけるフライングとは、スタートのタイミングになる前にスタートラインを通過してしまうことを指します。

フライングにはペナルティが課せられるなど、競艇はフライング対して厳しくなっています

今回当記事では、フライングの仕組みや、フライング時のペナルティ、予想する際に役立つ情報まで詳しく紹介していきます。

フライングがレースに与える影響や、フライングの対象になった舟券についても紹介していくのでぜひ、参考にしてみてくださいね。

 

フライングが発生する条件

まず、最初に理解しておかなくてはいけないのが競艇のスタート方法についてです。

初心者の人などはわかりにくいなどもあると思いますが、競艇はスタート方法が少し独特で、その独特なスタート方法の特性からフライング出遅れが発生してしまいます。

競艇のスタートには「フライングスタート方式」というスタート方法が採用されています。

フライングスタート方式とは、決められた時間内にスタートラインを通過することでレースが開始するスタート方式です。

フライングスタート方式では以下の2点で失格となってしまいます

・決められた時間よりも早くにスタートラインを通過した場合、『フライング』となり失格

・1秒よりも後にスタートラインを通過したら『出遅れ』となり失格

スタートのタイミングは、各競艇場のスタート位置付近に設置されている「大時計」が0秒~1秒を指す間に限定されていて、競艇選手はわずか1秒間のタイミングを狙って艇のスピードを調整しながらスタートしなければいけないということになります。

また、競艇選手はできるだけ速い好スタートを狙っているので、『出遅れ』は『フライング』よりも珍しいです。

そのため、当記事では『フライング』についてさらに詳しく紹介していきます。

ペナルティの詳細

続いて、フライングした時に課せられるペナルティについて見ていきましょう。

フライング休み

フライング休みとは、フライングをした時に発生するペナルティのことで、一定期間レースに参加できなくなることを指します。

このフライング休みはとは、フライングをしてしまうとすぐに適用される訳ではありません。

出場が決まっているレースがある場合、全ての出場が終わってからフライング休みに入ることになります。

フライング休み中はレースに参加することができないので、選手は必然的に練習や休養になどに充てることになります。

即日帰郷

即日帰郷とは、同節内にフライングを2回してしまった場合に課せられるペナルティのことを指します。

即日帰郷のペナルティを課せられた選手は、その日のレースが終わり次第、荷物をまとめて競艇場から出ていかなければいけません。

ただし、スタートタイミングよりも0.05秒以上早いタイミングでスタートラインを通過してしまうと、非常識なフライングと判断され、1回目のフライングでも即日帰郷の命令が下されます。

非常識なフライングを行うと、他のボートのスタートタイミングを大きく乱してしまう可能性があるため厳しい罰則となっています。

 

ペナルティはいつリセットされる?

選手のフライングをした数は1年に2度ある、以下の級別審査の日にリセットされます。

・5月1日

・11月1日

ただし、フライング休みを消化していない選手の場合、リセットされた後にリセット前のフライング休みに入ることもあります。

例えば、4月にフライングをした選手が4月はレースの予定が詰まっていたとしましょう。

そうすると、4月中はレースが詰まっていてフライング休みに入れないので、フライング回数がリセットされた5月以降にフライング休みに入ることになります。

 

フライング休みはどのくらいの期間出場できないのか?

次に、フライング休みの選手はどのくらいの期間レースに出場することができないのか、詳しく見ていきましょう。

当然ですが、フライング回数が多いほど重いペナルティが課せられます。

以下、フライング回数とペナルティになります。

・1回 30日間のフライング休み

・2回 60日間のフライング休み

・3回 90日間のフライング休み

・4回 180日間のフライング休み

ペナルティは合算されるので、フライングを2回した場合には、30日間+60日間の合計90日間のフライング休みとなってしまいます。

また、共通のペナルティとして「優勝戦」、「準優勝戦」、「選抜レース」、「特選レース」などの賞金レース除外と、事故点数20点が課されることになります。

競艇選手は、レースの賞金や完走手当などで収入を得ているので、フライングを3回以上してしまうと半年以上、稼ぎが無い状態になってしまうので生活は厳しくなると言えるでしょう。

また、4回目のフライングをしてしまうと、「選手出場あっせん保留基準第8号」と「競走の構成確保及び競技水準の向上化に関する規定」により、事実上の引退勧告が出されてしまいます。

 

フライングは選手のランクにも影響する

先ほども、少しふれましたが、フライングが多くなると事故点数が加算されることとなります。

事故点数とは、事故率を計算するための点数のことで、通常のフライングで20点、優勝戦でのフライングは30点の事故点数が加算されます。

事故率の計算は「事故点÷出走回数」で算出されているのでフライングの加算がかなり大きいことがわかりますよね。

B2級以上の選手になるためには、事故率0.70以下という数字が必要となります。

自己点は選手の責任により起こしてしまう時に加算されて、選手の級別に悪影響を与えるということですね。

つまり、フライングや失格行為、危険な行為をした選手はどんどん事故点が加算されていき、級別審査でランクが落ちてしまうのです。

事故点は安全にレースを行うためだけでなく、競艇選手の審査のためにも必要であることが分かりますね。

 

選手のフライング情報をレースの予想に取り入れよう

1度でもフライングをした選手は、フライング回数がリセットされるまではスタートが慎重になる傾向があります。

従って、予想する際に出走表にフライングを意味する『F』が書かれている選手は、優秀な選手でも実力を発揮しきれない可能性がでてきます。

そのように、フライングがレース予想に与える影響を以下に順を追って見ていきましょう。

 

フライング処分が怖くスタートダッシュができなくなる可能性がある

前記したように、2回目のフライングをしてしまうと「即日帰郷」という重いペナルティが課せられるので、ペナルティが怖くスタートダッシュができなくなります。

1度フライングをしてしまった選手は、その後のレースからフライングをしないよう、スタート時に慎重になるので、他の選手に比べてスタートのスピードが遅くなる傾向があります。

 

スタート展示でフライングする選手はモーターの調子が良い可能性が高い

スタート展示の時点でフライングをしている選手は、モーターの調子が良いと予想することができます。

スタート展示とは、本番のレース前に各選手がスタートの練習をすることを指し、この時に、思ったよりモーターの調子が良い選手がフライングしてしまうことがあります。

このようなことから、スタート展示で出遅れている選手よりもフライングしてしまった選手の方が、モーターの調子が良い可能性が高いと言えるでしょう。

予想する際には、フライングにまつわる情報もぜひ、参考にして見てくださいね。

 

フライングした選手が絡む舟券はどうなるの?

レース中にフライングした選手が出た場合、購入した舟券にどのような影響が出るのか気になりますよね。

フライングが舟券に与える影響は以下の点になります。

・舟券が返還される

・オッズが変わる

・レースが不成立になる場合もある

それでは、順に見ていきましょう。

舟券が返還される

フライングが発生した場合、フライングをしたボートが絡んでいる舟券は全額払い戻されることになります。

通常の払戻金と同じように自動払戻機に舟券を入れることで、購入した金額と同じお金が返って来ますがわからない場合は係の人などに聞いてみると良いでしょう。

たとえば1号艇がフライングした場合、1号艇の単勝や複勝はもちろん、1号艇が絡んでいる2連単や3連単なども全て返還の対象になります。

ちなみに、スタート後の転覆・落水・エンストなどの理由では返還が行われません。

 

オッズが変わる

フライングした舟券の売り上げは返還されるので、比例して競艇のオッズも舟券販売時から大きく変化してしまいます。

せっかく舟券が的中しても、払戻金額が大きく下がっているなどといったことも起きてしますが、競艇選手も常に全力を尽くしているので、フライングは仕方ないこととも言えます。

選手が正常にスタートしてくれることを願うのも競艇の醍醐味と言えるでしょう。

 

レースが不成立になる場合もある

1レースでフライングしたボートが多すぎると、舟券やレース自体が不成立になってしまうことがあります。

3艇がフライングした場合は3連複が不成立となり、4艇フライングしたら3連複・3連単・2連複・各連複・複勝が不成立になります。

ちなみに、5艇以上がフライングすることで全ての舟券が不成立にとなり、レース自体不成立になります。

まとめ

今回当記事では、競艇のフライングについて詳しく紹介してきました。

初心者の人など、スタート時にフライングが発生する条件を把握しておくと一層レースが楽しめるポイントにもなると思います。

ペナルティがリセットされるタイミングや、フライングをした選手のレース時傾向などぜひ、予想する際の参考にしてくださいね。

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